視覚障害者の屋内誘導を実現します。

  • 警告タイル
  • 誘導タイル

UDフロアのご紹介

現在開発を進めている屋内用点字ブロック「UDフロア」をご紹介します。

大田区役所

大田区役所

大田区役所

役所や医療施設、オフィス等の施設の多くは、床にカーペットタイルを敷いています

このカーペットの床に、塩化ビニール製のタイルを埋め込んで、視覚障害者を誘導しようという商品が「UDフロア」です。

この取組みのきっかけになったのが、お茶の水・井上眼科クリニックの床のデザインです。

お茶の水・井上眼科クリニックでは、カーペットと同じ厚みの塩化ビニール製タイルを、メイン通路に連続して配置しています。このデザインは、弱視の方にも分かりやすいと評価されたデザインです。

実際に、カーペットとタイルという素材の違いで、本当に視覚障害者を誘導できるかどうか、井上眼科病院さんと共同研究で確認しています。

実験では、点字ブロックと同様にタイルの経路を辿れることが認識できました。

この知見を生かし、更により経路伝達を向上させるために、このタイルにわずかな突起を取り付けて、分岐点等の注意喚起を行う警告ブロック、直進を伝える誘導ブロックを開発しました。

突起の高さは、わずか1㎜です。

これまでに、神奈川県総合リハビリテーションセンターの研究者と共同で、警告ブロックや誘導ブロックの突起パターンを研究してきました。

この研究は、2010年度、2011年度の科学研究費補助金(日本学術振興会)によって実施されています。

この研究内容についても、今後このブログでご報告していきます。

このように、床の素材の違いとわずかな突起を用いて、視覚障害者を誘導する商品が「UDフロア」です。

1㎜というわずかな突起ですから、高齢者や車椅子利用者、ベビーカー利用者にも安全で使い易い仕様です。

「UDフロア」は、今年3月に、東京都の大田区役所で採用されました。

デザイン的にも、建築空間にマッチして、美しく仕上がっています。

施工後に、全盲の視覚障害者9名を対象に、「UDフロア」で目的の場所にたどり着けるかどうか実験を行ったところ、ほぼ全員が白杖で辿って目的の場所に到達し、その効果を実証することが出来ました。

UDフロアは、近日大手床材メーカーより販売が開始されます。

お問い合わせは、弊社までご連絡ください。

株式会社クワハタデザインオフィス

桑波田 謙